- 御校の教育目標、校訓について教えてください。
- 3つの校訓が、最後まであきらめない「意志」、自分の言葉で思いを伝える「表現」、相手を思いやり、大切にする「感謝」。この気持ちを育てながら、質の高い独自のカリキュラムで「学ぶ」。強い気持ちを持つ子どもは、中学に進んでからも、ぐんぐん伸びる力が備わります。早い段階で子どもに色々なことをやらせて、子どもをダメにしない、疲れさせないことが大切だと思っています。子どもが好きなこと、得意なことを伸ばしてあげる。子どもらしい生活をさせることが、強い心を育てていく。そう考えながら、日々子どもたちと向き合っています。
- 「複数担任制」を採用されているそうですが…。
- 全学級に男女の教員を1名ずつ置くのが、「複数担任制」です。1名の担任では対応が難しく、「早くしなさい」と言わざるを得なかったことも、2名いれば、見守ったり、手伝ったりできるようになります。教員にもゆとりが生まれ、常に2人で相談しながら学級経営ができる。これは、とても効果的です。男女の教員を置くことは、特に高学年では意味があることだと考えています。たとえば、多感になっていく高学年の女子に対しても、女性の教員であれば、時にやさしく、時に厳しく対応できます。教員だけでなく、子どもにとってもよい教育環境だと思っています。
- 「専科制」について教えてください。
- 一人の教員がすべての教科を担うとなると、忙しさのあまり、準備時間が減少するのは当然のことです。専科制のメリットは、教員が十分に授業の準備ができるようになることです。子どもたちは、内容の充実した授業を受けることができます。
- 「兄弟学年制」とは、どのようなカリキュラムですか。
- 全学年の子どもたちが「1・3・5年生」と「2・4・6年生」の2チームに分かれ、活動するカリキュラムです。中・高学年が低学年のお世話をすることで、学年を超えた交流をはかることができます。そして、特に中学年に当たる3・4年生の時期はとても大切です。5・6年生になる準備をする時期でもありますし、低学年にやさしくする心が育つ時期でもあります。この制度を採用してからは、卒業生の中高生が、自分の弟、妹として仲よくしていた子どもを応援するために運動会などのイベントを見学に来ることもあります。
- 農園活動について教えてください。
- 子どもたちにとって、作物を育てる活動は大切だと思っています。1年生は草花の観察、2年生から作物を育て始め、カレーを作る収穫祭では、自分たちが育てたじゃがいもを使って調理します。5年生は、校内の小さな水田で稲を育て、収穫し、実際にお米を炊いていただく。緑の多いこのエリアだからできる活動です。
- 御校のある「栗平」の自然環境について教えてください。
- 1年から3年生までは栗平駅からバス通学ですが、4年生からは徒歩で通学します。徒歩通学になった高学年の子は、春になるとお花見しながら駅まで歩いたりしていますね。通学路に栗が落ちていて、栗のイガを投げ合ったりすることもあって、少し困っていますが(笑)。季節を感じながら、通学できるのは、豊かな自然に恵まれた環境だからこそ。尾根道から見ると丹沢から富士山まで見えるし、校舎から、箱根の山々を眺めることもできます。
- 「栗平エリア」の魅力を教えてください。
- 小田急多摩急行が利用できるようになってから、とても便利になりました。自然豊かで落ち着いた住環境でありながら、都心へのアクセスのよさも魅力だと思います。学校や病院、公園がバランスよく整備された、とても暮らしやすい街です。