葛西おひさま保育園
西葛西の街力
住宅アナリストの目による「街力」検証レポート
住宅アナリスト 山本 好延
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人口増
23区内の中で、このところ人口が増え続けている区の動向に、筆者は注目している。超都心とは言えないものの、交通アクセス、買い物など生活利便性と見ると、「全体として暮らしやすくなっている」と高く評価する傾向が強まっているからである。しかしよく分析すると、必ずしもそれだけではなさそうである。街を歩くと、夏休みのせいもあるが、子供連れのファミリーを実に多く見かけるし、この区の持つ住環境を老若男女問わず楽しんでいることが分かる。その区とは江戸川区、街は西葛西界隈である。まず人口は、平成16年度約65万7200人だったのが、26年度には約68万500人と増加している。そしてこの街に住む、住みたい理由のベスト4の第一位は、「公園や水辺の整備されている」、そして第二位は、「街の緑化がさらに進んでいる」、つまり緑を中心に街の環境がいいとしている。第三位以降の「買い物の便」、「交通の便」を差し置いてのランクインである。確かに現地周辺を歩くと、公園が多いことに気づく。それもそのはず江戸川区は、区民一人当たりの公園面積が東京23区の中でもっとも大きい区である。街で会った二人を連れた家族は、「水族館や芝生広場をはじめ、鳥類園などいくつの施設や公園がある葛西臨海公園にはよく行きます」という。駅前南側交番の巡査も、「子供たちに人気なのが総合レクレーション公園。入り口にある幼児向け遊具のある子供の広場から始まり、アスレチックのある公園、フラーワーガーデンを通って、最後はポニー乗馬が楽しめるなぎさ公園まで、どこに行っても子供たちの歓声が聞こえる」と話す。季節がよくなると、アスリートの中学生たちは、「この街には陸上競技場、球技場などが集中しており、練習に通っている」という。
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ショッピング
生活環境の中で、注目したいのが買い物環境。とにかくお店が多い。例えばスーパー。駅前にある生鮮品が充実した24時間営業のワーズマートを初めとして、食料店・100円ショップなどが入るサニーモール、ショッピング環境の中核となるイオン、軽食や趣味の店などが入るマルエツなどがあり、とにかく便利である。家電については、ケーズデンキ、ヤマダ電機がサービス、価格などで覇を競っており、ユーザーにはうれしい限りである。ドンキホーテも参入しており、ショッピングだけでも話題は尽きない。さらにシティホテル、メガバンクの支店などもあり、その充実ぶり、規模は、地方の中核都市を超えそうと感じるのは、筆者のみではないだろう。
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アクセス
最寄駅は東京メトロ東西線「西葛西」。この駅から日本橋へは6駅目12分という近さ。この近さは、ほとんど「準都心」と言っても過言ではない。しかも平日朝7時台・8時台の日本橋方面行きの運行本数は合計50本。ホームに立つと、電車はひっきりなしに来る感じである。駅係員は、「一日の乗降客は約10万人、ラッシュ時間は朝7時30分から8時30分」という。